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歴史について考察する時、どうしても教科書や歴史書に書いてあることを中心に据えて、それをそのまま受け入れてしまうことが多くはないでしょうか。それが「きまり」であるかのように。
今、生きている私たちも経営手法や生活において、同様に決めつけで考えたり動いたりしていることはありませんか?
今回は「定説を疑う」ということについて考えてみましょう。
実際の土地に立ってみると「これは違うのでは?」に出会うことが
私は、学生時代から歴史に関わるさまざまな土地に出向き、自分の目で見て、考察を深めるということを繰り返してきました。それは、今も、もちろん続けています。「神旅®」 での、実際にその土地に赴き、感じたり考えたりしていただくというものの原点ですね。
一般的な地図やご地元に残された絵地図などを手に、古い道筋や合戦のあった場所を自分の足でまわってみます。山や川の位置、崖の様子などを地図と見比べながら、ここで人々がどんな想いを抱きつつ、どのように動いたのか……などと思いを馳せるわけです。

ところが、歴史書に記されているルート、戦略を土地の状態に当てはめてみると、どう推察しても噛み合わない場合が多々あるものなのです。
「どう考えても、ここは通れなかったのでは?」
「こんな急斜面に1万人以上の兵を駐屯させるには無理があるのでは?」
見れば見るほど、考えれば考えるほど、語られてきた「定説」が異なっているのではないかと疑問がムクムクと。もちろん、「定説が間違いである」という証明がしたいわけではありません。しかし、実際の土地を目の前にして考えこんでしまうわけです。
今となっては、真実は誰にも証明できないだろうけれど、自分なりに考えてみよう…… このような考えこそが、「定説を疑う」視点を持つということなのです。
一般的に良かれとされる方向性に疑問を持ってみる
経営面においても、この「定説を疑う」という視点は重要です。
ある経営者の方のお話です。
職人気質のその方は、本来、ご自分がしっかりと納得のいくレベルに達したサービスをお客さまに提供し、ご満足いただくということを良しとされていました。
とはいえ、やはり一般的なビジネス手法にのっとって、収入面も含めた経営的な発展をお考えになり、経営規模の拡大、新たなスタッフを増やしての人材育成なども進めてきたそうです。
ところが、そのようにビジネスを広げていくことが自分にとって本当にやりたいことなのだろうかというお悩みにぶつかり始めます。
「経営者とは会社をどんどん拡大し発展させていくもの」といった一般的には正しいとされる経営を通すべきではないかという考えと、「たとえ規模が小さくともお客さまに心の底から満足いただける会社の体制を」というご自身のお望みとの板挟みになってしまったわけです。
このような時こそ、「定説を疑う」視点が必要となります。
一般的に経営者が目指すであろう「会社を拡大していく」という方向性=「定説」は、自分にとって本当に正しいことなのか?
「定説を疑う」視点を持つことで、改めて本心を問い直し、見えてくるものがあるはずなのです。
思い込みにとらわれない考え方を
「こうあらねばならない」という思い込みは、歴史書に書かれたことを鵜呑みにしてしまうようなもの。
自分で体験し、想像し考えることが大切なのです。それにより新たな視点や視座を得ることができ、「定説」の先にある本心から求めるものにたどり着けることでしょう。
アテアが、さまざまなサービスを通してお伝えしているのは、このような考え方、感じ方を身につけていく術です。
自分なりの心から求める経営の形を見つけるためにも、思い込みにとらわれない考え方、視点の獲得をご一緒に目指していきましょう。
こちらの記事でも視点・視座の切り替えの大切さをお伝えしています。
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