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経営やビジネス全般に携わる皆さまにとって、心のよりどころにも心を鍛える場所にもなるのが神社であるとアテアは信じています。そんな神社をどのように活用していくと良いかを神旅®などのセミナーを通じてお伝えしています。
神社と経営の関係性について、これまで3回にわたりお伝えしてきた【神社と経営】のシリーズ。最終回の本ブログでは、仕事をしていれば日々蓄積する疲労とその回復について神社との関わりを含め、お伝えいたします。
健全に会社経営を進めるために 神社がメンタルヘルスに効く理由【神社と経営】①
神社で視座を磨き心理的安全性を確保するということ 【神社と経営】②
柔軟でしなやかな心を手に入れるための心の筋トレ【神社と経営】③
自分が生身であることを忘れてしまう現代人
お正月明けの仕事初めから1週間がたちました。
今年は、スタートが月曜日ということもあり、お疲れの方も多いかと思います。
せっかくの長い休みの後でも、仕事が始まってしまえば、あっという間に疲れがたまってくるものですね。
そもそも、現代人は疲労が蓄積している状態が常ではないでしょうか。
「24時間、戦えますか」というキャッチコピーが流行ったのに象徴されるように、昔から日本人の良くない癖に「休むのは悪い」という思い込みがあります。現在は、かなり軽減されてはいますが、それでも休むことに無意識に罪悪感を持つ方は少なくないと思います。
しかし、忘れていけないのは「人間は生身である」ということ。
どんなに朝は元気でも、仕事をするために動き出せば心も体も疲れていきます。
人間の疲労の原因はストレスがほとんどです。
ストレスを及ぼす原因となるストレッサーは大きく分けて5つあります。
- 物理的ストレッサー 暑い、寒い、騒音が聞こえるなどの物理的な環境刺激
- 化学的ストレッサー 公害や薬物の匂いなど化学物質により生じるもの
- 生物的ストレッサー 花粉、細菌、カビ、ダニなどによって起こる体の免疫反応によるもの
- 社会的ストレッサー 人間関係によるもの。職場や家庭で関わる人からの場合はもちろん、人と関わることがなくなり社会的に自分は不要だと感じることが原因となることも
- 心理的ストレッサー 不安や緊張、怒り、罪悪感などで生じる心理的負担
アテアでは5番目の心理的ストレッサーを特に重視しているわけですが、これらによるストレスが重なり疲労として蓄積していきます。
この疲労感は体からの「もう危険だよ」という信号です。ところが、体の声を軽視してしまう方が多過ぎるように思います。
体は必死に警告を発しているのに、仕事をしているとつい、「人間は生身である」という重要なことがスポンと頭から抜けてしまうのです。
責任ある立場の人間が休養を取る意味
トップダウン形式の組織の中で、経営者や経営陣などトップの立場の方々が疲労感という体からの信号を軽く見ているようだと、部下にあたる方々が「疲れがたまったので休みたい」と言い出せなくなってしまうでしょう。
ですから、責任ある立場にいる方こそ、率先して休養を取ることが大切なのです。
ところが、組織の上の立場にあればあるほど、ストレッサーへの耐性が強く、うまく受け流せる方が多いのです。それは長く働き、重責に耐えながら次々に大きな決断をすることで培われたもの。
アテアでも重視する心の筋トレを否応なく行い、心のタフさを得ているからこそです。それ自体は良いことですが、困ったことに自分自身の休養を後回しにしてしまうのです。
ただ、ここに大きな落とし穴が潜んでいます。
ストレッサーを受け流すことができ、心に耐性が付けばつくほど、疲労感に対し自分を麻痺させてしまうという現象が起こります。「休んでいる場合ではない」と思うがあまり、自分には疲労感がないと思い込もうとしている方が多いのです。
例えば、肩こりや目の疲れなども、「現代人なら当たり前」と軽く考えようとする。
でも、そんなことはありません。
疲労は病気の第一歩です。疲労の蓄積が病気に繋がっていくのですから。これはからだの病気はもちろん、精神的な病気も同様です。
「このくらいは疲労とはいえない」
軽く考えて、病気になり仕事に支障をきたしては本末転倒というもの。
休養とさぼりは違います。
どんな人にもそれぞれの立場に合った休養が必要なのです。
自然の中に鎮座する神社で心も体も癒される
神社は心の筋トレをするのに適した場所であると先日のブログでお伝えしました。
心の筋トレは、ストレッサーをはね返すためにも必要です。
と同時に、神社は疲労の回復にも効果があります。
元来、神社は先人の鎮守の森という大自然に神宿るという考えのもとお祀りされています。自然の多いところが大半です。
例えば、地方で電車に乗っている際に、田んぼや畑が続く中、木々がこんもりしたところが見えたら、神社であることがほとんどです。
田んぼや畑のただなかであれば、木を切って、お社もなくして田んぼや畑にしてしまってもいいようなもの。しかし、先人たちや現在もその土地に住む方々は、その場所をそのまま大切に守っているわけです。
これは、都市部であっても同様です。地価が高く、土地としての価値があるにも関わらず、神社はそのまま存在しています。
私たちは、学問として神社の本質というものを学んでいなくても、この日本という風土の中で成長するうちに感覚的に大切なものと捉えているというわけです。
ただ、それはなぜなのか。大事だということはわかっていても、知識として学んではいないため言語化して説明することができないにすぎません。
先人の方々も、日常の中で神社にお参りすると、心が清々しくなったりリフレッシュしたりする。不思議と疲れが和らいだ、思考がはっきりしたなど実感していたはずです。当時は、科学的な根拠がなかったとしても。
現代においては、1日15分間、自然に触れると精神的な回復を促すという研究結果が出ています。街路樹でも家の中の観葉植物でもいいので、自然に触れることで注意力が元に戻るのです。
神社は自然そのものです。だからこそ、先人たちは神社を大切に現代に受け継ぎ、現在も8万社以上の神社があり、私たちはそこで心と体を回復させているわけです。
神社は今も、祈りの場として、心と体をリフレッシュし、鍛える場所として存在します。
なぜその神社がそこに鎮座しているのかという由来という意味での歴史の中には、先人の苦労の数々がたくさん眠っています。苦労を知れば知るほど、自分たちも頑張ろうという勇気やモチベーションが高まってくるでしょう。もし、心砕けるようなことがあったとしても、もう一度やってみようと生きる力が湧いてくるはずです。
このような「生命力」を呼び戻す場でもある神社。そこで実際の土地の空気や歴史をアクティブラーニングとして体感をしながら学ぶということをアテアでは行っています。
影響力がある経営者、経営陣の方々に率先して学び、研修などに活用していただくことで組織全体の皆さまが精神的にも肉体的にも健康に働ける環境を整えていただければと考えています。
それが結果的に、良好な企業経営、大きな社会貢献をもたらし、自社も社会も潤っていく好循環に繋がっていくものと信じています。
ストレスだらけの現代だからこそ、神社の力を今一度見直し、企業経営に取り入れていただけましたら幸いです。
健全に会社経営を進めるために 神社がメンタルヘルスに効く理由【神社と経営】①
神社で視座を磨き心理的安全性を確保するということ 【神社と経営】②
柔軟でしなやかな心を手に入れるための心の筋トレ【神社と経営】③
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