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地理や歴史の観点からのフィールドワークをビジネスに生かす方法とは

2022年02月20日

リモートワークが定着しつつある昨今、それにより仕事の効率が上がる、遠くの土地の人とも気軽にコンタクトを取ることができるなど、ビジネスを展開する上でのメリットは増えたと思います。

しかし、実際にその場に立つことで、得られることがたくさんあるのも事実です。

今回は、地理と歴史の観点から行うフィールドワークについて考えていきます。

実は同じ場所。京都市「城南宮」は歴史の要所

鎌倉時代、武家政権の確立を決定づけた承久の乱。この戦いは、京都市の城南宮から始まっています。

平安時代の後期から、城南宮の周囲には、白河上皇や鳥羽上皇らにより城南離宮が造営され、院政の中心地となっていました。

のちに、後鳥羽上皇が「流鏑馬(やぶさめ)の武者揃え」と称して兵を集め、鎌倉幕府打倒に決起したのが城南宮です。

時は流れること明治時代初期。薩長軍(新政府軍)と旧幕府軍が衝突した鳥羽・伏見の戦いが始まったのも城南宮でした。

これは偶然ではないのです!

城南宮は京都市の南部に位置し、さらに南側には宇治川が流れています。南側から京都を攻めようとするならば、必ず宇治川にかかる宇治橋を渡らなければなりません。

宇治橋がボトルネックとなるわけです。

攻める側はここを通れれば攻め入ることができ、攻められる側にすると、ここを死守すれば攻め込まれるのを防ぐことができます。

このように、歴史的に大きな戦いが起こる地域というのは、地政学の観点からも同じ場所になることは必然といわれています。

その土地の地の利や弱点から、地域の産業の発展や歴史を推測できる

それぞれの土地の特徴が大きくかかわってくるのは、歴史的な戦いが勃発する場所だけに限りません。

歴史と同様に地理にも苦手意識を持つ方は少なくないかもしれませんね。

しかし、地理や土地の特徴を知ることで、その場所でのビジネスのヒントが見えてくることもあります。

例えば、近隣エリアに比べて田んぼや畑が少ない地域があったとします。

なぜ、この場所だけ少ないのか?

理由を調べたり想像を巡らせたりすることで、その地にどのような歴史が刻まれてきたのかが見えてきます。

畑が少ないのであれば「そこは痩せた土地だったからだろうか?」と、仮定してみます。

ということは、これまでの歴史の中で困窮していた時代があったのではないかと推し量ることができます。

もしかしたら、江戸時代には一揆があったかも? 

逆に、豊かな土壌でなくても困窮せずに今日まで来られていたのだとしたら、他に何か豊富な資源がどこかから流通していたのかもしれません。

このように地理、土地の特徴、歴史とさまざまな角度から推測を重ねて考えることは、ビジネスを進める上で必要な洞察力を鍛えるのにうってつけです。

洞察力の鍛錬のために、その土地に行って感じる・考える

フィールドワーク的な思考や行動を重ねることは、経営を行う上での肌感覚を磨くのに非常に効果があります。

日常の中でも旅行先でも、行く先々での情報をマニュアルに頼るのではなく、自分が欲する情報がどこにあるのか推測していくことが大切です。

ここに行ったらこんな楽しみがあるかもしれない。

この場所にはこんな企業やビジネスとの出会いがあるかもしれない。

接待できそうな素敵なお店があるかもしれない。

と、何でもいいので、推測してみるのです。

そして、やはりさらなる洞察力を磨くには実際にその土地に行って、見て感じ、考えるのが一番です。

東京で京都のことをイメージするよりは、城南宮なら城南宮を自分の足で歩き空気を感じながらシミュレーションする方がより精度が上がります。

その感覚は、ビジネスで新しいものを生み出すときや、これまでのものを改善しようするときのシミュレーションの精度も高めていくものです。

感度よくビジネスを推し進めるためにもフィールドワークで培われる肌感覚を大切にしていきたいですね。

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人生はフルマラソン。経営はその一区間です。長距離だからこそ、適切な緩急が大切ですね。X(Twitter)でも歴史、神社、史跡を題材に経営力を高めるためのヒントをつぶやいています。

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