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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のタイトルにもなっている鎌倉時代の有力御家人による13人の合議制。
これは日本で初めて実現したトップダウン形式ではない政治体制であり、日本が大きく動いた鎌倉時代を象徴するものの一つでもあります。
今回は、13人の合議制に目を向けてみましょう。
「鎌倉殿の13人」はEXILE? トップダウンではないチーム
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公は北条義時ですね。鎌倉時代のヒーローといって思い浮かぶのは平氏を滅亡させ、鎌倉幕府を開いた源頼朝! という方が多いのではないでしょうか。
しかし、今回の大河ドラマで頼朝や源氏を主役に据えなかったのには、大きな意味があると感じています。
北条氏を物語の主軸に置くことで、日本初となる政治体制の確立という史実が浮かび上がってきますよね。
さて、トップダウン形式ではない合議制というものを現代に例えるならば……EXILEでしょうか?
要するに全員が同じライン上に立つチームです。絶対的なトップがいて号令を発し、それに他のメンバーが従うのではなく、それぞれの能力や個性を発揮して全体を動かしていくというもの。
もちろん、チームの中にはリーダー的な存在はいますが、それはあくまでも象徴であったり調整役であったりするわけです。
頼朝の死後に確立する13人の合議制
頼朝の死後、長男の頼家が21歳の若さで2代将軍となります。しかし、有力御家人たちは頼家や彼の外戚である比企氏に権力が集中するのを許しませんでした。
頼家が後継者となってからわずか3か月、合議によって訴訟を行うことが決められたのが御家人13人による合議制です。
表向きは年若い将軍を支えるためという理由でしたが、その実は将軍の権力を抑えるためだったと考えられています。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公である北条義時、その父・時政をはじめとする13人の御家人は、頼朝の挙兵時に共に立ち上がった者、石橋山の戦いから合流した者、京の貴族出身の者とさまざまな出自です。
その13人がチームとして、基本的には立場を同じくして幕政に参加するというのは、当時としては相当に革新的なことだったに違いありません。
しかしながら、実はこの13人、これまで歴史上、あるいはドラマや映画などでも、さほど注目されてこなかった人たちで、中には史実としての資料がほとんど残っていない人もいます。
それぞれの人物像や合議制への関わり、役割がこれから「鎌倉殿の13人」の中でどのように描かれていくのかも非常に楽しみなところですね。
現在の組織の形と鎌倉幕府の違いに注目!
現在の企業は、やはり大方がトップダウン形式を取っていることと思います。大きな組織を動かすにはそれはやむを得ないことかもしれません。
今回、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観るにあたって、ぜひ注目してほしいのが、この現在のトップダウンで成り立つ組織と鎌倉幕府の合議制という組織の違いです。
いずれにも長所・短所があるでしょう。それらを比較し、吟味することで組織運営のヒントが見えてくるのではないでしょうか。
時代の変化のうねりを楽しみながら、明日の経営の手がかりを得られるとよいですね。
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