株式会社アテア

ブログ

【光輝ブログ】宇佐市平和資料館を訪れて、改めて感じた慰霊の気持ちと平和への想い

2025年08月01日

宇佐市平和資料館で特攻隊員の疑似体験をして想いを馳せる

私は戦争を体験したことのない世代です。

しかし、その事実を「知らなかった」では済ませられないと思いますし、「興味がない」あるいは、逆に「興味本位」でも良くないのではと考えています。

私が艦内神社を探求するのは、慰霊のためなのはもちろんですが、先人たちの経験や考え方を疑似体験を通して理解し、この先の未来へと生かしていくためでもあります。

大分県宇佐市の平和資料館を訪れ、その想いをさらに強くしてきました。

初めて訪れた宇佐市平和資料館

先日、神旅®アウェイクで九州を訪れた際に、代理巡拝の一環として大分県宇佐市にある「宇佐市平和資料館」にまいりました。

宇佐市は太平洋戦争の末期の1939年(昭和14年)10月に宇佐海軍航空隊が開隊した地です。この宇佐海軍航空隊は、実戦訓練を行う航空隊であり、特別攻撃隊、いわゆる特攻隊の基地となり、多くの若者がここから南の空へと飛び立っていきました。

戦時中、米軍から空襲を受けた市内には戦争遺跡として防空壕や整備所、焼け残ったお寺の門なども残されています。

平和資料館は2013年6月に開館、2023年の開館10周年に伴い、さまざまな展示が見やすくなるようリニューアルされたそうです。

ここから戦地へ赴いた方々の遺品をはじめ、訓練に使用されていた弾丸や無線機、人間爆弾と呼ばれた「桜花」の実物大の模型や「桜花」に使用されていた防風ガラス、噴射管に加え、空襲時の写真なども展示されていました。

遺品には、ペンネントという水兵帽の上から巻く鉢巻や実際に装着されていた航空メガネ、辞世の歌を記した扇など、それぞれの方々が生きてここにいたのだという存在を示すような生々しいものが多く、戦争が決して、過去のものなどではないという実感を伴って迫ってきました。

実物大の零戦模型のコックピットの衝撃

なかでも、資料館に入って真っ先に目に飛び込んでくる零式艦上戦闘機二一型の実物大の模型には圧倒されました。実物に忠実に、非常に緻密に作られた模型であり、階段がついていてパイロットが乗り込むコックピットの中まで見学することができます。

内部をじっくり見せていただきながら、世が世であれば、自分もこのコックピットに乗り込んで、戦場に飛び込んでいかなければならなかったのかと思うと、何ともいえません。

そして、思い出したのは、私の祖父のことでした。
祖父は陸軍に入り、中国に行っていたそうです。明日のことも考えられないほどの極限状態であったこと。でも、意外に食べるものには困っていなかったこと。これは、食料供給については、本土よりも軍人の方が優先だったかららしいです。仲の良い人も何人かいて、朝には横にいたのに二度と帰ってこなかった人もいらっしゃったということなどを幼い頃、よく聞いていました。

最も驚いたのは、戦場で左胸を打たれたにも関わらず、助かったという話です。
打たれたところにちょうど木のお札のお守りが入っていて、銃弾を防いでくれたのだそうです。そんな奇跡のようなことが起こるのだと心底驚くとともに、そのお守りのおかげで自分は祖父に会うことができたのだと感じました。

零戦の模型を見ながら、祖父のことを思い、改めて命の大切さや平和を目指すことに対する理解を深めるべく内省をしたのでした。

疑似体験し考え続けることで先人の行動や心を理解しようとすることの大切さ

いつも神社参拝にまいりますと、真剣に祈りを捧げ、艦内神社では慰霊の想いを届けようとしています。ただそれだけではなく、やはり、神社に残された先人の方々の考えを理解することが本当に重要なのだと改めて感じた場所でもありました。

私たち世代は戦争のことを本当の意味で知りません。

現在の教育では、戦争の歴史が実感を持って伝えられるということもなかなかなく、自分も含め同年代に日本が経験してきた戦争について関心を持たない人が多いように感じます。だからといって、このままでいいわけではないと思っています。「知らなかった」では済まされないことだと思うのです。

疑似体験するしかないとしても、平和資料館のような場所に行ってみたり、戦争を経験された方のお話を聞いたり、読んだりしてみる。そして、自分なりに感じて、考えてみる。とにかく、何かしら考え続けていくことが重要なのではないでしょうか。

私も、今後はさらに艦内神社について考察を深め、神旅®などで艦内神社にご一緒させていただく際には、改めて慰霊の重要さとともに、先人が残してくれたことから、今に何が生かせるかというお話をさせていただけたらと考えています。

この夏、映画が公開される「雪風」とともに幸運艦と呼ばれた駆逐艦「時雨」についてはこちらのブログをご覧ください。
【光輝ブログ】アメリカの海軍史研究者にも「幸運艦」といわしめるほど名を馳せた駆逐艦「時雨」

大杉光輝 X(旧Twitter)やってます!

X(旧Twitter)も始めました。
艦内神社や日本全国さまざまな土地をまわる巡拝での気付きなどをつぶやきます。
ぜひ、フォローお願いいたします。

5日間無料メール講座 運が動き出す! 『整える力』を身につける神社活用法

がんばっているのに、成果が安定しない。
努力しているのに、流れが続かない——
その原因は、行動ではなく“整えの土台”かもしれません。

5日間無料メール講座
『運が動き出す!整える力を身につける神社活用法』

神社は「お願いをする場所」ではなく、
本来は“自分と環境のリズムを調える場所”。

この講座では、全国延べ2万社を巡って体系化された神社学から、運の流れと調和するための“整える力”を、心理学と風土の視点でお伝えします。

がんばる前に、整える。
そのひと工夫が、運と成果の差になります。

あなたの運をひらき、人生の流れに乗る 古代神道の知恵を学ぶ『神社ゼミ』

変化のスピードが加速する今、何を選ぶか以上に、「どんな状態で選ぶか」が問われる時代。
だからこそ、焦って動く前に、自分の軸を整えることが、未来をひらく大きな差になります。

神社ゼミは、古代神道に基づく“日本古来のマインドフルネス”を軸に、心・魂・体のバランスを整えるための学びと実践ワークを、毎月お届けする通信講座です。

自然の流れと調和しながら、自分の感覚を取り戻していく。
その積み重ねが、選択の質を変え、運をひらき、人生をしなやかに進めていく力となります。

その他のブログ

【光輝ブログ】宇佐市平和資料館を訪れて、改めて感じた慰霊の気持ちと平和への想い

目次宇佐市平和資料館で特攻隊員の疑似体験をして想いを馳せる初めて訪れた宇佐市平和資料館実物大の零戦模型のコックピットの衝撃疑似体験し考え続けることで先人の行動や……

2025年08月01日

詳しくはこちら

「ひかり塾」同窓会で再確認した人との関わりの大切さと気づきの連鎖

目次ひかり塾を経験した皆さまの集まりが新たな気づきを与えてくれる共通認識と心理的安全性の確保で内気な人も旧知の友のように他の人との関わりがあるからこそ可能なこと……

2025年08月01日

詳しくはこちら

ビジネスもプライベートも。「元気」の状態の見極めがスムーズな前進のカギ

目次「元気」と「生命力」について知り、スムーズに前へ「常に成長したい」向上心を持つことは大切だけれど元来、「元気」とはどのようなものであるか「元気」の状態で何を……

2025年07月17日

詳しくはこちら

神社と漢方の意外な3つの共通点。より広い視野で包括的に学ぶ意味とは

目次大きく3つの共通点がある神社と漢方古来、根付いてきた神道の影響により日本になじんでいった漢方歴史的に見ても共通点の多い漢方と神社一部が全部、全部が一部。包括……

2025年07月03日

詳しくはこちら

 「劇場版『名探偵コナン』」と「神旅®」~忘れ去られた神様との繋がり感を取り戻す~

「目の前にいるわけではないのに、遠い昔ここにいた方々と出会い、通じ合えたような気がした」 先日、「神旅®アウェイク」を行った宇佐の地で、歴史上の人物に共感し、ご……

2025年06月13日

詳しくはこちら

【光輝ブログ】アメリカの海軍史研究者にも「幸運艦」といわしめるほど名を馳せた駆逐艦「時雨」

旧日本海軍が所有していた艦はほとんどが悲劇的な結末を迎えています。ですが、そんな中でも不思議なほどに被害を受けることなく生き残った艦が何隻かあります。 「幸運艦……

2025年06月02日

詳しくはこちら

日本古来のマインドフルネスで整える自分軸。経営者に伝えたい決断力の高め方

アテアでは先人の知恵を大切にし、それらを人生や仕事に生かしていただくための知識や具体的なワークをお伝えしています。ですが、先人の知恵とはどういったものか具体的に……

2025年05月30日

詳しくはこちら

【見えない世界の基本①】人も土地も物も。誰もが持つ情報空間とは

アテアでは、「神旅®」を始めとするセミナーやビジネスコンサルティングなど各種サービスを通して、皆さまが望む未来へと向かうためのお手伝いをさせていただいています。……

2023年11月27日

詳しくはこちら