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心のヘルスケアのために アテアが「神社」を入口としている理由とは

2025年01月19日

アテアのサービスの入口としているのは「神社」です。神社といっても、社殿への参拝そのものや宗教的な側面をクローズアップしているわけではありません。

アテアがサービス全般においてベースとしている神社とはどのようなものなのか、心のヘルスケアについても含めてお伝えいたします。

働き手が減り続ける中で

近頃の日本全体の社会問題として挙げられることの一つが人口の減少傾向でしょう。

昨年、厚生労働省が公表した人口動態統計を見ると、出生数の減少は著しく、2024年の出生数は年間70万人を下回るペースでした。これまでは、2046年頃には出生率が70万人割れとなるのではと予測されていました。それが20年も前倒しとなっているのです。

それと同時に、高齢化もますます進んでいます。老年期に入っても意欲的に働く人が増えているとはいえ、長期的に見ても働き手の減少は免れないでしょう。

企業が経営を進めていく上で、必要なものは人、物資、お金。
中でも人は唯一、可変性があります。人は学び、変化することで企業にも社会にも貢献する力を高めていくものです。

ただ、人口が減っていくことで、年々採用が難しくなっているのが現状であり、優秀な人材確保は企業にとって喫緊の課題です。と同時に、今一緒に働く方々を「人の宝=人財」としていかに大切にしていくかも本格的に考えていかなければならないでしょう。

加えて、現在は精神疾患によって一線から離れる方も増加しています。
厚生労働省の調査(患者調査)によると精神疾患を有する患者の数は2020年には614万人を越えています。15年以上前からの推移を見ると、増加傾向にはあったものの一時的に減る年もありました。ところが、前回調査の2017年はおよそ419万人だったのが、直近の調査では200万人近くも増加する結果となっています。

心を病んでしまうことも決して対岸の火事ではなく、いつ誰の身に起きても不思議はないということです。そこで、経営者ご自身や一緒に働く仲間を守るために必要になってくるのが心のヘルスケアです。

アテアでは、心のヘルスケアの一環として、神社ウェルネス®を提唱し、神社をベースとしたさまざまなサービスをご提案しています。

心のために明治以降途切れてしまった日本の精神性を取り戻す

では、心のヘルスケアを行っていただくのに、なぜアテアが神社を入口としているのかをお伝えしたいと思います。

そもそも、なぜ現代において、これだけ精神疾患が増加しているのでしょうか。

もちろん、昔と比較して、仕事を含む生活全般のリズムの違いや食生活の変化、体の使い方が異なるなどの原因があげられます。ストレスのかかり方も比べものにならないことでしょう。
ただ、やはり明治以降、西洋の考え方が急速に取り入れられ、日本の精神性がうまく活用できていないということがあげられるのではないかとアテアは考えています。
それまでなじんでいたものを、突然まったく異なるものに変えていくのですから、少しずつひずみが出てきても仕方のないことでしょう。

もちろん、明治時代の方針に意義を唱えるつもりはまったくありません。
当時は西欧列強に追いつくため、そして、日本の国を守り発展させるために必要なことだったのですから。

一方で、縄文の昔から1万年以上培われてきた日本の精神性が明治時代に途切れてしまったのも事実です。明治以前とは180°転換してしまったことすらも気付かないまま、私たちは令和のこの時代まできてしまったのです。ただし、途切れたのであって、ゼロになってしまったわけではありません。埋もれているといった方がしっくりくるでしょうか。ですから、見出そうとすれば、まだ間に合います。

そして、見えなくなっている日本の精神性が存在する場所が神社なのです。
神社という場で日本の精神性をもう一度見出し、心のヘルスケアに役立てていくのが最初の一歩となるはずです。

日本の風土には作り変えてより良くする力がある

神社というと宗教的なものなのではと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

神社でいう神道には教祖もいなければ教義もありません。そのため、宗教の定義から考えると外れています。とはいえ、宗教法人となっているところもありますので、宗教ともいえるのかも……と、境界線が非常にあいまいなのが実のところです。

では、現代の私たちはどう捉えているでしょうか。
江戸時代以前、日本の風土の中で培った日本の精神性が蓄積する場所が神社ですから、宗教ではないと考えています。連なる歴史の中のそれぞれの時代の先人たちが残したものの見方、考え方、生業や生活の進め方。その集大成である人生の歩き方が一つの結実した形として神社に存在するわけです。

アテアではさらに、長い日本の歴史の中に外国から渡来したさまざまな思想や哲学を内包し、日本の風土の中で新しい形に組み替えられたものも合わせて、神社という入口から学び直すことを目指しています。

明治の文豪である芥川龍之介も作品の中で、日本には「作り変える力」があると語っています。宗教的な教義や考え方、哲学とあらゆるものが日本という風土の中では、新しく組み替えられ、まったく異なるものとして作り変えられていくのだと。それら日本風のものを今の私たちが受け継いでいるのです。

その作り変えられたものにはまだ名前はありませんが、アテアとしては「文化的道徳」と表現していこうかと考えています。
宗教のように、これを守らなければ罰がありますよといった教義ではなく、それらは生活の在りようそのもの。その積み重ねが人生でしょう。
神社にはそこから深く学んで得られるヒントや視座という、人生をより良くするものがあふれんばかりにあるのです。

心のヘルスケアを保つために、そして、仕事も含めてより豊かに人生を歩むために、神社を入口としてアテアはこれからもさまざまな形で伴走してまいります。

健全に会社経営を進めるために 神社がメンタルヘルスに効く理由【神社と経営】①
【神社と経営】について4回シリーズでまとめています。こちらからご覧いただけます。

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人生はフルマラソン。経営はその一区間です。長距離だからこそ、適切な緩急が大切ですね。X(Twitter)でも歴史、神社、史跡を題材に経営力を高めるためのヒントをつぶやいています。

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