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先だって、ホームページ内の「アテアについて」を更新いたしました。もうすでにご覧いただけましたでしょうか。
皆さまへのメッセージをまとめるにあたって、私自身も内省を行い、感じたことや思い出したことがありました。今回は、それらを改めてお伝えしたいと思います。
目次
「1人の力など社会への影響力はない」という呪縛
アテアでは、かねてより、個人のポテンシャルの大切さや個の集合体としての企業の将来性についてお伝えしてまいりました。
ところが、多くの皆さんが決めつけてしまっていることがあります。
それは、「ただの1人の人間が社会に影響を及ぼすことなどできない」という思い込みです。
「有名な何者かにならなければ社会には貢献できない」
「大企業でなければ社会に対して影響力を持つことはできない」
といったことをいつの間にか思い込んでいる方が多いのです。
例えば、先日のような大きな災害が起きた際に募金額が大きくなければ意味がないのではないか、あるいは、有名な企業でなければ優秀な人材を登用できないのではないか……例をあげるとキリがありませんね。
これは、完全に自分で自分にかけた呪縛のひとつです。
そもそも人間は社会的な生き物です。誰かたった1人の力が時代を変えるわけではありません。一人ひとりは小さな力でしょう。しかし、それがマンパワーとして横の繋がりができたとき、大きく時代が動いていくというのは歴史が物語っています。
平安末期から戦国時代を見てもそうです。
武芸に秀でた1人が勝とうと思って勝てるわけではありません。武士団というように徒党を組み、その人々の力の集積が勝利を勝ち取っていったのです。
歴史上に源頼朝の名前が残っていたとしても、頼朝が1人で平家を倒したわけではありませんよね。志を同じくして集まった、地元では名を残した人たち、さらには全く忘れられてしまった名もなき人たち。そういう人たちの力が実際には歴史を動かしていったのです。
そう考えると、今を生きる私たちであっても、世の中に名を知られるくらいにならなければ、歴史に名を残さなければ、自分という存在は意味がないのだという呪縛を自分でかけないでいただきたいのです。
あなたがきれいな空を見て気分が良くなって浮かべた笑顔に、たまたますれ違った人が救われるということもあり得るのです。目に見えてわかりやすい成果だけが社会に影響を及ぼすのではありません。知らず知らずのうちにあなたは誰かの心を響かせ、助けになっているはずです。
関東大震災を学んだときの担任の先生に言われた忘れられない言葉
私がこのような考えを持つようになったきっかけは小学4年生の担任の先生の言葉でした。
社会の授業で、住んでいる地域の歴史を学ぶ時間がありました。
ある日の授業のテーマは、関東大震災について。
私は歩道橋を渡れないほど揺れが怖い子どもだった上に、想像力が非常にたくましかったもので、授業をきっかけに、眠れなくなるほどの恐怖に取りつかれてしまいました。寝ている間に地震が来たらどうしよう、学校にいるときだったら、遊んでいるときだったら……と、四六時中考えるようになってしまいました。
その次の週の授業も関東大震災についてでした。クラスメートの中には実際に巻き込まれたという親戚の話を聞いてきた子もいました。私も、同居していた父方の祖母から、他の地方から見た当時の様子を聞いていました。数多くの方々が被害を受けたという話を知り、その方たちの一人ひとりの顔や名前がわかるわけではないけれど、もしかしたらその中に自分の親戚が入っていたのかもしれない。そして、自分がそういう目にあったとしたら、悔いなくいられるだろうか。命や人生というものを10歳の子どもなりに真剣に考えました。
そのとき、担任の先生が
「人は誰かのために生きていくのが一番なんだよ」
とおっしゃったのです。そういわれても、さすがにすぐにはピンときません。誰かの力になるといっても、子どもの自分にはそんなことできないなと思いました。でも、先生は続けます。
「たとえ子どもであっても、お父さん、お母さんや兄弟と楽しく過ごすこと。あなたという存在がいるだけで、お父さん、お母さんにとっては生きがいになっているんですよ」
そして、
「将来、あなたたちが大人になったとき、あなたたちのことを世界の中の1人は必ず好きになってくれるから、あなたたちも誰かを好きになりなさい」
とも話してくれました。
それからは、自分は誰を好きになれるんだろう、じゃあ好きになった人に何をしてあげられるんだろう。逆に自分は何をしてほしいだろうと考えました。この考えは、私の中にずっと残り続けました。
中学生になり、どっぷりと歴史にハマるうちに、歴史上に名前が残るわけではない先人たちに想いを馳せ、私たちが生きていく中で、一人ひとりが力を出し合うからこそ社会にその力が生きるのだということに気付いていきました。
そして、あなたが生きているだけで救われている人がいる、ということ。
アテアが大切にしている個のポテンシャルというのは、そういったことを凝縮して現わしているのです。
自分なりの価値や強み、何をもって社会に貢献していくのかというのは、自分1人では見出しにくいもの。その一つひとつは、当たり前のことと思ってしまうがために見つけにくいものが多いからです。でも、その当たり前の中にこそ価値が潜んでいることを、アテアは、ともに見つけていきたいのです。
前向きな人ほど気付かない壁を取り払って
とはいっても、やはり、「他の人が認めるような何者かにならなければいけない」、「履歴書に書けるような特技がないといけない」という呪縛に捉われてしまう方が多く、その呪縛を早く取り除いて差し上げたいと考えています。
今回、私がお伝えしていることもいきなり世界中の80億人の人には響きませんよね。
でも、今ちょうど、何かに頭打ちになり、この先どうしたら良いか考えられないと感じている方おひとりには響いてくれるかもしれません。たった1人で良いのです。その方がそれによって思い直すことができて、その変化がまた周囲の誰かの救いになってくれたら、うれしいことです。
そんな気持ちで、アテアは活動しています。
個の力というのはご本人が思うよりも、ずっと強いものなのです。そんな自分を信じることができるようにアテアではお手伝いをし続けたいと思います。
もうひとつ、付け加えるとするならば、実は、前向きな方ほど自分で気付かずに目に見えない思い込みという呪縛に縛られているケースがあります。
経営者やリーダー的立場の方々というのは、常日頃からリーダーシップを発揮し、前へ前へと進んでいますので、何かに捉われているというのは自分では気付きにくいものです。
これがいつも「どうせ自分なんか」、「周りが認めてくれないから」、「うまくいかないのは社会が悪い」などと考えているのであれば、ボトルネックとなる点がわかりやすいもの。
例えるならば、自分の目の前に大きなレゴブロックが積み重なっているような状態。ですから、それらを1個1個取り除くことで、前に進みやすくなります。
けれども、普段から前向きな方ほど、見えないことにしている部分にボトルネックとなる呪縛が潜んでいることがあります。透明なレゴブロックが前を阻んでいるような状態です。手を尽くしてもなぜかうまくいかないといった事態になるのはその見えないブロックのためです。
ただそんな透明なブロックは透明なだけあり、自分1人では気付けないもの。
だからこそ、見えない世界や情報空間という視点から、探っていくのがひとつの方法なのです。
そして、そんな呪縛さえも良いエネルギーに転換することができます。
ぜひ、今回改めてまとめた「アテアについて」をご覧ください。
これからも、アテアは皆さんとともに、望む未来の実現のために尽力してまいります。
アテアが扱う情報空間についてはこちらのブログをご覧ください。
【見えない世界の基本①】人も土地も物も。誰もが持つ情報空間とは
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