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年末の気ぜわしさの中、そろそろ新年からの展望に心が動き始める時期ですね。
「今年はどんな年だっただろう」、「新しい年はどう動いていこうか」と考える際に取り入れていただきたいのが内省という方法です。
そもそも内省とはどのようなことなのか、内省を行うことでどのような変化があるかなどをお伝えしたいと思います。
内省とは自分の内側を見つめ直す作業
今年はどんな一年だったでしょうか。仕事やプライベート、趣味などさまざまな面で良かったことや残念だったことなどを思い返しては、「来年こそは」と決意する……といったことを毎年、この時期になさる方も多いでしょう。
これまでも「内省をしてみましょう」ということを何度かお伝えしてきましたが、今年は年末の振り返りとともに内省を行ってみてはいかがでしょうか。

内省は自分の内側のあらゆるものを見つめ直し総合的に考えを深めていくものです。見つめるべきは過去だけではありません。自分の中にある感情、考え、過去、未来までもが対象となってきます。これらをじっくりと見つめ、考え、自分の中にあるものを再構築していくのです。
内省と反省、内観との違いは?
内省と反省は混同してしまいがちですが、異なるものです。
反省とは自分の行動や内面を振り返り、それが良かったのか悪かったのか判断すること。さらに、自分の良くなかったことを取り上げて改めようとするのも「反省する」ということ。一方、内省に良い悪いはありません。ただひたすら見つめて、考えを深めるのです。
また、内観という言葉もあります。内観はどちらかというと自分の感情や意識を観察すること。ですから、内省の中に内観が含まれるとイメージするとわかりやすいかもしれません。
さまざまな角度から見つめ直しアウトプットしてみる
内省というのは、自分の中のあらゆるものを洗い出し、一つひとつ丁寧に向き合って検証し、潜んでいるリソースを探り出していく作業です。例えて言うなら、複雑に絡み合った知恵の輪を解いたり、ミステリーの謎解きをしたりするようなもの。しかも、自分のこととはいえ、そこに何が眠っているのかは、解いてみないとわかりません。なかなか大変な作業かもしれませんが、まずは地道に行ってみてください。
例えば、社内での自分の判断について考えるとします。その結果がどうなったかということはこの際、あまり関係はありません。しなければならないのは、「なぜその行動をしたのか」、「その時どう感じたか」、「その行動の前と後では自分はどう感じたか、どう変わったか」など、多角的に分析すること。ぼんやり頭の中でイメージするのではなく、はっきりと言語化してみるのが良いでしょう。言語化というのは、誰かに読ませるわけでなくとも立派なアウトプットだからです。

この一連の流れというのは、自分の内部の整理整頓というべきもの。コツコツ行うことにより、日々忙しく過ごすうちに見過ごしていた自分の本心と出会う瞬間があるはずです。
本当に取り組んでみたい案件であったり、密かに温めていた新企画のアイデアであったりするかもしれません。もし、負の感情や一般的に言ったら不利益になるようなことが浮かび上がってきたとしても、決して自分を責めないでください。それはそれとしてそのまま「そんなことを考えていたんだ」と、受け入れてしまえばよいのです。そういう自分を知り、むしろ誤魔化しのない状態で、その先を展望するきっかけとなるはずです。
経営の次の一手のための内省
これまでにも、長く経営やビジネスの世界に身を置いている方から、「現状打破できない」、「頭打ち感を感じる」ことがあるというお声を多く聞いてまいりました。もちろん経営自体に滞りはなく、会社や社員を守ることが第一とのお考えの方ばかりでしたが、「次のステージに進みたいがそのためのきっかけが見つかっていない」というのが共通の印象でした。
そのような状況の方にこそ、丁寧な内省をおすすめしたいのです。というのは、現状打破の種やヒントは、実はご自身の中にあるからです。自分の中のもの、特に積み上げてきた自分の過去という歴史にアプローチすることで、次の揺るぎない一歩のためのヒントを見つけることができるはずなのです。
ただ、さすがに闇雲に行っても途方に暮れてしまうかもしれません。そこで自分を映す鏡として効果的なのがもっと大きな流れである歴史であり、市井の人々の営みも含まれる神社風土史です。

神社風土史は内省をサポートしていきます。歴史に知識や教養として触れるだけではなく、内省により何らかの作用を起こして自分の中にある大切なものを見つけていくためのものです。
年末のこの時期に、内省という自分自身の棚卸しを行う機会をつくり、来るべき年の準備を行ってみましょう。次なる経営の方向性のヒントが見えてくるかもしれません。
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