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ビジネスシーンにおいて、「前例のない」ことはなかなか受け入れられないことが多いのではないでしょうか。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 も動きがぐんと出てきましたが、そもそも鎌倉時代というのは、「前例のない」ことを次々と成し遂げていった時代なのです。
目次
政治の中心が「天皇・朝廷」から「武士・幕府」へ
平安時代、武士が台頭し始めたのには、武力をもってしないと国を治められなくなってきたという事情があります。
地方での争いごとをいさめたり、天皇や公家に代わって戦ったりと武士たちの力なしでは政治が回らなくなっていったからです。
平安時代末期に向かって目に見えて武士が力をつけていく中、保元の乱・平治の乱を経て平清盛が武士として初めて太政大臣となります。
朝廷のトップへと上り詰めるわけですが、これはあくまでも律令体制内でのこと。
平氏を滅ぼした源頼朝が東国の支配権を認めさせ鎌倉幕府を開くことで、事実上の日本初の武家政権が成立し、ここから武士が政治の中心として動かしていく世の中が本格的に始まりました。
「前例がない」をはねのけていく時代のパイオニア
それまでの天皇が中心の朝廷においては、一定の身分を持つもの以外は人としても認められないという世界です。
ましてや武士は野蛮で忌み嫌われるものであり、当然、対等の権利などはありません。
しかし、天皇や公家たちをしのぐほどの力をつけた武士たちは鎌倉幕府を成立させ、その権利をもぎ取っていきます。
これまでに前例のないことを成し遂げる時代のパイオニアとなったのです。
前例のないことは、これだけではありません。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のタイトルにもなっている御家人による13人の合議制。こちらも初めてのトップダウンではない政治体制です。
承久の乱では、朝廷に打ち勝ち、武士の手によって初めて天皇(後鳥羽上皇)が島流しにされます。
「御成敗式目」は武士による武家政権のために作られた初めての法律です。
このように鎌倉時代に行われてきたこと、作られたシステムが、後世、室町幕府や江戸幕府が幕府を運営するための前例として参考とされていくのです。
事業を進める上で壁となる「前例がない」をどう越えていくか
前例がないというだけで、事業が前進するのを阻まれるという経験をされた方は多いのではないでしょうか。
確かに、事業を進める上でリスク回避は必須でしょう。
しかしながら、新しいアイデアを生かしたり、事業を飛躍的に拡大させたりするためには前例に頼らないチャレンジが必要なこともあるはずです。
そんな時にこそ、歴史を事例として学ぶのは効果的と言えるのではないでしょうか。
鎌倉時代は、前例がないことを先人たちが次々と突破していった時代です。
この時代の人々の動きを読み解き、シミュレートしていくことは、前例がないという壁を乗り越えていくヒントとなるのではないかと思います。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」もそのような視点でとらえていくと、新たな見方ができるかもしれませんね。
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