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「特別でなければ」「何者かにならなければ」という気持ちについて考える

2024年08月25日

皆さまのお悩みの中で、よくぶつかる問題があります。
それは、「何者かにならなければならない」と悩まれること。

これは、普段の暮らしの中でもビジネスの場でも感じられる方が多いようです。

今回は、この「何者かにならなければ」問題についてひもとき、お伝えしたいと思います。

「特別な何か」にならなければならないという思い込み

日々、多くの皆さまのお話を伺いますが、お悩みの中でよくあるのが「今の自分は本当にそのままで良いのか」、「もっと何かをしなければならないのではないか」という焦りや思い込みで自分を責めてしまうというもの。

例えば、仕事の場において結果を出すというと、目で見てわかりやすい成果の方が認められやすいというのは否めません。資格がある、誰もが認めるスキルをもっているというのもそうでしょう。

仕事を進める上で、それらはもちろん重要なことだとは思います。そこで、自分の向き不向きも考えず、やみくもに資格を取ろうとする、あるいは自分が得意とするところではない部分を磨こうと無理をするのは、むしろあまり良い結果を生まないことの方が多いように思います。ましてや、そこに必死になりすぎて、本来、力を発揮できる部分がおろそかになったり、心や体を壊してしまったりしては本末転倒というもの。

誰にでもわかりやすい「何者か」……職業、肩書、成果……になろうとすることだけが、本当に目指している自分なのでしょうか。

いつもとは違う視点から見つめてそのままを受け入れてみる

「何者かにならなければ」と心が落ち着かないときは、一度立ち止まって、いつもとは異なる視点で周囲を観察してみてください。

経営者の方であれば、組織全体、スタッフやクライアントとの関係性。組織人であれば、チームの同僚や上司との関わり。
「自分はこの中で何も成していない」、「至らない自分だ」、あるいは「同僚の〇〇さんはこんなことができるのに自分にはできない」などという視点を転換し、その組織やコミュニティ、チームの中で、自分は「心のよりどころ」という機能を担ってはいないだろうかという視点を持って観察していただきたいのです。

そのように意識してみると、「あなたに話をしたい」、「あなたといると心が和んで落ち着くわ」、「あなたと飲みに行きたい」といったことを言われていることに気付くはずです。そんな言葉をそのまま受け止めてみてください。「そういう自分なんだ」と思う必要もありません。無理に腑に落とそうとすると、「自分はそんなふうに認められているわけではない」などと潜在意識が反発してしまいますから。

「自分は何者でもない」と思い悩んでいる方ほど、存在するだけでチームのよりどころという機能を担っていることが多いもの。
それこそ、肩書や大きな実績がなくても、ささやかではあるけれども、なくてはならない役割です。

肩書や大きな実績などを否定するわけではありません。ビジネスの上で、それらが必要な場面はもちろんあります。
ただ、論理的に成果を出しさえすれば良いというなら、ビジネスの場で心など必要ないでしょう。
ですが、人間は感情の生き物です。

どんなに準備を重ね、根回しをして臨んだとしても、その組織の誰かが感情的に不具合を起こしてしまうと、全体が機能しなくなるというのはよくあること。
であれば、目には見えないものの、一人ひとりの心に寄り添えるというのは、仕事を進める上での立派な機能であるはずです。

目に見えないものの価値が大きくなる風の時代だからこそ

誰かに寄り添うことができるといった機能というのは、形になるわけでもなく、世間的には認められにくいもの。ですが、目に見えないものに価値の置かれる風の時代においては、そろそろこのような能力を持つ方も、ビジネスの場では欠かすことができないと認められてもいい頃です。

誰にでもわかりやすい価値観に縛られて、「自分には何もない」と思うことはありません。
少し意識を変えてみることで、それまで自分では価値があるとは思えていなかった部分が、誰かを支えているのだと気付くことができるはずです。

風の時代だからと言って、心や感情だけが重要で、論理的なことは不要だというわけではありません。両方とも必要なものだからこそ、その都度、優先順位や割合を考えて、使っていけば良いのです。

ただ、心の部分は見えないからこそ、ないことにしたり、ないがしろにしたりしていると、気付いたときには、取り返しがつかないことになっているということもあり得ます。

いずれにしても、形にならないものも含めて、自分のこと、自分の強みを知っておくということは、何かの折に、誰かの助けや支えになるものです。
そのための観察や内省を行うためのお手伝いをアテアではさせていただいております。


ご一緒に、まだ気付いていないあなたの強みを見つけていきましょう。

こちらのブログでは同じく目には見えないけれども大切な「心の遺伝子」について書いています。
「心の遺伝子」を受け継ぐために活用したい神社~目に見えるものも見えないものも同様に大切に~

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