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現代の「呪い」? 思考パターンの呪縛について

2023年06月25日

「呪い」というと、「五寸釘が……」などと、おどろおどろしい、いにしえのものとイメージされる方も多いでしょう。あるいは、映画や漫画の世界のものと考える方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、文明の発達した現在にも「呪い」は存在するのです。

現代の「呪い」の正体とはいったいどのようなものでしょうか。

自分自身を縛る「呪い」

「ひかり塾」第5期の募集が始まっています。第4期ご参加の方々に参加理由を伺うと、「今の自分のままだとこの先が難しいと思ったので」とのお答えが多いのです。「では、その“難しい”とは、どう“難しい”のでしょう?」と、内省を促す問いを始めているところです。

しかし、大抵、自分一人ぼんやりと「難しい」と思ったとしても、誰かに話すことはほとんどないでしょう。何が、どうして、どのような部分が難しいのか。深掘りをせずにいると、そこには「難しい」という想いだけが残ります。漠然と難しいからできない、できなくても仕方ない……と諦めとなって自分自身を縛り付けてしまいます。

これこそが自分で自分にかけてしまう「呪い」そのものなのです。

自分に自分で制限をかける思考パターン

「自分にはできない」
「自分には難しい」
「自分には無理だ」

と、自分に対して制限をかけてしまう。あるいは、

「自分には内省ができない」
「自分は内省をしても何にも気づけない」

と、具体的になればなるほど、「呪い」は、かたくなな思考パターンとして定着してしまいます。

「ひかり塾」などのセミナーで対話の中でも、「難しい」が口癖の方がたまにいらっしゃいます。

口癖ですので、ご本人は無意識に発してらっしゃいます。考える、発表する、行動するといったアクションを潜在意識から「難しい」と理由をつけて受け止めないようにしているのです。なぜそうなるかというと、受け止めると「できない自分」と向き合わなければならないから。そうして、傷つくのを避けようとしているのです。


もしかすると、小学生の頃に教室で自分の感じたことを発表しようとして失敗してしまった。周りから笑われた、先生から注意されたといった経験から「自分にはできない、難しい」と思い込んでしまっているのかもしれません。

しかし、既に大人になり、自分が感じていることを言葉にするのはそう難しくはないはずです。

それでも、かたくなに自分に対する制限=「呪い」をかける思考パターンに陥ったままということはあり得ます。

周囲にも影響を与えてしまう口癖

口癖でもう一つ気になるパターンが「すみません」の多用です。
些細なことと思われるかもしれません。でも、何度も繰り返しているうちに「呪い」が強化されてしまいます。

「すみません」が最終的には、「こんな私ですみません」という無意識の自己卑下に繋がってしまうのです。そうなると、どんなに自信を持って頑張ったり、努力したりしても、その成果を素直に喜ぶことができなくなります。たとえ、誰かから称賛されたとしても、受け止められないといったことが起こります。イメージとしてはずっと頭を下げて縮こまっている状態でいるようなものです。

すると、周囲の人たちからは、「この人はそういう風に扱ってほしいのだな」とマウントを取られるようになります。これは人間の本能といえます。周囲も知らぬうちに相手が望む扱いをしなければという心理になってくるのです。

このようになると、豊かな人間関係を築きたい、仕事をする上で、その道のプロとして扱われたいと望んでも、なかなか、かなわなくなってしまうでしょう。

「呪い」という思考パターンを解いていくために

口癖などに現れる良くない思考パターンを手放すのは、そう簡単にいかないのも事実です。それは、心の奥底でその思考パターンを手放したくないと思っているから。思考を変えることは、信じてきた自分を崩すことになり、無意識でそんな自分を守ろうとします。

そうであれば、無理に変わらなくてもいいのです。

まずは、「自分はそんなことを思っているのだ」と、事実と向き合ってみましょう。自分が自分にかけている「呪い」の正体を見極めてみる。初めの一歩はそれだけです。

その上で、どうしても変わりたいと望むのであれば、少しずつ変えていきます。ただ、長年の癖となっている思考パターンは一朝一夕で変化するものではありません。最初は、これまで無意識だった口癖や行動に「気づいた」というだけで十分です。何度か繰り返すうちに、自分の思考パターンが意識できるようになってくるはずです。そうすれば心の余裕もできて、次の行動をコントロールできるようになるでしょう。焦ってはいけません。あくまでも少しずつで良いのです。

もし、向き合った事実に自分が困っていないのであれば、今、変える必要はありません。今が変わるタイミングではなくとも、「そういう部分があるのだな」とまずは知ること。それだけで目に見えない不安に揺れることはなくなります。いつかそこに向き合うことになるかもしれません。それまでは、自分の心の物置に寝かせておけば良いのです。

自分と素直に向き合うきっかけに。「ひかり塾」第5期 募集中

「ひかり塾」では、良質な問いからの内省行います。まずは気づく、向き合うことを通して自己理解を深めていきます。行うのは「ここがいけない」といった指摘ではなく問いかけです。最初のステップは、自分自身の中の“あるはずなのにないことにしていること”をまず知ること。それをどうするのかは自分次第です。

ただ、変化を経験した方に共通するのは、本当に楽しそうに生きているということ。
ご自分の「呪い」を解くために「ひかり塾」が少しでもお役に立てればうれしく思います。

申込フォーム

【関連記事】「ひかり塾」第5期 募集~天命を歩むための内省を学ぶ~

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